そもそもレクリエーションはなぜ必要なのか
レクリエーションは、利用者の身体的・精神的な機能を維持・向上するために行われるものです。体操やゲームなどを通じて他の利用者と一緒に楽しむことで生活の質を高め、心身ともに健康を保つためにデイサービスには欠かせない活動です。
レクリエーションは避けて通れないが苦手な人も多い
しかしこのレクリエーションが苦手、あるいは苦痛に感じている職員は実際に少なくありません。むしろ得意だと言い切れる人の方が少ないのではないかと感じる場面も多くあります。特にレクリエーションが原因で「デイサービスが合わない」と感じてしまう人もいますが、それは決して珍しいことではありません。まずはその前提を理解しておくことが大切です。
レクリエーションが苦手で辞めたくなる人は多い
デイサービスは入所系の介護とは違い、日中活動の中にレクリエーションが業務として組み込まれているのが特徴です。この違いが、戸惑いや苦手意識につながることがあります。
レクはデイサービス特有の業務
ここで言うレクリエーションは、月に一度のイベントではなく、日々の生活の中で行うものです。小規模なデイサービスであれば、介護職員がそのままレクリエーションを担当することが一般的です。
施設によっては専任の職員がいることもありますが、多くの現場では日常業務の一部として組み込まれています。
苦手な職員は少なくない現実
実際にはレクリエーションに苦手意識を持つ職員は一定数います。ネタ出しや進行に悩む声は多く、レクリエーション専門のサブスクや月刊誌が存在することからも、その負担の大きさが分かります。
それだけ現場で頭を悩ませている人が多い業務だということです。
現場で感じるレクリエーションのリアルな負担
では実際にどのような部分が負担になっているのか、現場でよくある悩みを整理していきます。
毎日のネタ出しに限界を感じる
レクリエーションは基本的に毎日行われるため、「毎日違うことをやらなければいけない」と思い込んでしまう人ほど苦しくなります。
マンネリ化やネタ切れに悩み、「またレク担当か」と憂鬱になる職員は実際に多く見てきました。
評価や空気に対するプレッシャー
他の職員が盛り上げていたのに、自分のときは盛り上がらなかったらどうしようという不安。この「評価されている感覚」がプレッシャーになります。
レクリエーションの質や面白さを求められていると感じることで、苦手意識が強くなっていきます。
人前で話すことへの苦手意識
レクリエーションは身体介助のように一対一ではなく、多人数を相手にする業務です。もともと人前で話すことや場を回すことが苦手な人にとっては、それだけで大きなストレスになります。
利用者の反応が薄いときの無力感
一生懸命やっているのに反応が薄いと、「自分は向いていないのではないか」と感じてしまいます。
特に参加に消極的な利用者がいると、盛り上げようとする気持ちが空回りし、余計に苦手意識が強くなることがあります。
実際の現場では全員が楽しめるレクはなかなか存在しない
ここで重要なのは、「全員が楽しめるレクリエーションはなかなか存在しない」という現実です。
レクをやりたくない利用者もいる
利用者の中には、そもそもレクリエーションに興味がない利用者や、やりたくない利用者もいます。
リハビリにもなるので、塗り絵なども取り入れられていますが、利用者によっては「子どもっぽい」「やりたくない」と感じる人もいます。
能力差によって内容に限界がある
利用者は介護度も能力もバラバラです。そのため、全員が参加できるレベルに合わせると、どうしても内容が単純になります。
その結果、物足りないと感じる人も出てきます。
人間関係や体力面で参加できない現実
利用者同士の相性で、「あの人がいるなら参加したくない」というケースも実際にあります。
また体力的に参加が難しい人もいるため、全員参加で盛り上がること自体が難しいのが現場のリアルです。
レクリエーションは無理に完璧を目指さなくていい
こうした現実を踏まえると、レクリエーションで皆を盛り上げるのはかなり難しいと言えます。
だからといって適当に流すのは良くありませんが、頑張った結果として盛り上がらなかったとしても、それはしょうがないことです。レクリエーションに対して過度な責任感を持つ必要はありません。
毎日新しいレクを考える必要はない
そもそも人は毎日違う遊びをしているわけではありません。趣味も限られたものを繰り返しているのが普通です。
利用者も同じで、毎日新しいことを求めているわけではありません。
盛り上がる鉄板レクを使い回していい
実際の現場でも、「これをやれば盛り上がる」というレクリエーションはいくつか存在します。
新しいことを試しても結局いつもの方が良いというケースはよくあります。盛り上がるものがあるなら、それを使い続けて問題ありません。
慣れが苦手意識を変えることもある
人前で話すことや盛り上げることは、慣れの要素が大きいです。実際に最初は苦手だった職員が、気づけば中心になっていることも見てきました。
プレッシャーを感じすぎることが、苦手意識を強くしているケースも多いです。
開き直って自分だけでも楽しんでしまう
また、どうしても上手くできないと感じるときは、とにかく一生懸命やりながら自分自身も思い切って楽しんでみるというのも一つの方法です。
利用者は自分の親や祖父母くらいの年齢であることが多く、職員の一生懸命な姿を見て放っておけず、利用者の方から合わせて楽しんでくれることも実際にあります。
極端に聞こえるかもしれませんが、それくらいの思い切りが必要な場面もあります。暗く考えすぎるとレクリエーションの本質からずれてしまいますし、困っている雰囲気や、つまらなそうな様子は利用者にも敏感に伝わります。
開き直って笑い飛ばすくらいの気持ちでやってみると、意外と利用者の反応が良くなることもあり、気楽に取り組むことが長く続けるコツになります。
得意な職員に任せるという選択
レクリエーションが好きな職員も一定数います。そういう人に任せることで、現場がうまく回るケースもあります。
無理に自分が全部やらなければいけないと考える必要はありません。
それでも苦手なら職場環境を変える選択もある
それでもどうしても苦手で辛い場合は、環境を見直すことも選択肢の一つです。
レク担当が分かれている事業所もある
事業所によってはレクリエーション担当が決まっている場合や、分担が明確なところもあります。
そういった職場であれば、負担は大きく変わります。
無理を続ける必要はない
デイサービスは本来楽しい職場です。多少うまくいかなくても、それも含めて現場の空気として受け入れられることもあります。
ただ、それでも苦痛で続けられないのであれば、無理をする必要はありません。職場によって求められる役割や雰囲気は大きく違います。
デイサービスだから必ずレクリエーション担当をやらなければいけないというわけではありません。環境を変えることで働きやすくなることもあります。
合わない職場も存在します。自分に合った環境を探すことも、長く現場で働き続けるための一つの選択です。